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[4] マルクス経済学の現代的理解

投稿者: 野中善政 投稿日:2019年 3月23日(土)17時30分57秒 175-28-133-229.ppp.bbiq.jp  通報   返信・引用   編集済

「資本論」の研究は今どうなっているのだろうか?
 かつてマルクス経済学は、ケインズやサミュエルソンによって時代遅れの誤った経済学とさんざんこき下ろされたが、外ならぬ日本の数理経済学者、置塩や森嶋によって再評価されたということである。しかしやはりマルクス経済学はマルクスの直観によって独力で構築されため、いくつかの見落としがあったのではないか?というのが、最近の数理マルクス経済学の結論のようである。その成果は「一般商品搾取定理」に結実している。

一般商品搾取定理について--資本主義的生産様式においては、「労働の搾取」のみならず、「商品(財)の搾取」も起こる?

 上記の問題を簡単なモデルで考えてみましょう。
財は1種類、例えば小麦として、資本家が一人の労働者を雇い、小麦を生産するとします。財は1種類ですので、1単位の小麦の生産に材料(種子、肥料)を投入しますが、それらは元々が小麦ということになります。労働者は一定の賃金で労働力を資本家に提供し、労働力の再生産のために受け取った賃金で財を購入し、消費します。
 1単位の小麦の価値をλ、小麦1単位を生産するために必要な労働量をlとすると、価値決定式は次のようになります。
λ = λa + l ------------ (1)
ここでaは小麦1単位の生産に必要な材料の量、λaはそれを労働量で測った価値(小麦1単位の材料の労働量)であり、λaに新たに労働量lを加えた価値が小麦1単位の価値λに等しいという意味です。次に労働の価値lと賃金の関係は
l = lb + m ----------- (2)
と書けます。l×bは賃金の価値(価格)を表し、労働の価値lはそれより大きく、m>0は賃金分を上回る労働、余剰労働です。
(1)、(2)が意味を持つためには、a<1、b<1の条件が必要になります。
*(1)、(2)はマルクスの考え方を要約した式になっています。

 ここで(1)、(2)をレオンチェフ体系に翻訳します。
aijは投入係数で、財jを1単位生産するに要する財iの量(ここでは、労働を財1、小麦を財2とする)、λijは価値ベクトルで財iを価値基準財とする財j(1単位)の価値です。
 (1)、(2)のλ、l、a、bと投入係数aij、価値ベクトルλijの関係が2枚目のスライドに示されています。
 財2、財1をそれぞれ「労働」、「小麦」とします。ところで一般に労働1単位を生産するために労働を直接投入することはできません。もしできるとすれば資本主義経済でなく、奴隷制経済のように「奴隷狩り」があることになります。従ってa22=0と置きます。他方、a11=aと読み替えられ、一般にa>0です。また
a12=lb/λであり、労働(財2)の再生産に投じられた小麦(財1)の価値lbを財1の価値λで除した値です。またlbは実質賃金に相当します。
 このように労働(財2)と小麦(財1)は対称ではなく、従って係数a、bの意味は異なります。ここが重要です。
スライドに簡単な計算を示しますが、まずλ11、λ22に注目します。
λ22は労働を価値基準罪とする労働1単位の価値(=実質賃金)、λ11は小麦(財1)を価値基準財とする小麦(財1)1単位の価値ですが、次のようになります。
λ22=b < 1 、λ11= 1-(1-a)(1-b) < 1 -----------(3)
λ22 < 1、すなわち労働1単位の維持に費やされる労働、それに相当する財の消費(=賃金)が1より小さいということは、労働が賃金の価値以上の剰余価値を生み出していること、すなわち資本家による搾取が生じることを意味します。
 他方、 λ11< 1は、財を価値基準とする小麦(財1)単位の価値、すなわち小麦(財1)1単位の生産に直接、関接に投入された財1(材料)の価値が1より小さいということは、投入された材料以上の財の生産があったことを意味します。つまり労働と同様に財の搾取(財の仕入れ先からの)が生じたことになります(石油1ガロンの採掘に1ガロン以下の石油しか必要としないとき、石油の搾取が起きている)。
 さらに、(3)により、労働の搾取がなければ(b=1)、財の搾取もないことになります(λ11=1)。また、λ11< 1は(1-a)(1-b)>0と読み替えられるので、財の搾取がなければ(λ11=1)、a=1またはb=1であり、b=1の場合、労働の搾取はないことになり、a=1の場合は(1)によりl=0なので、この場合も労働の搾取はありません。
 以上により、一般に労働、財の搾取が同時に協同して起こることになります。マルクスが主張したように労働力のみが剰余価値を生み出すのではないという結論になります。
 さて、λ22 < 1により、労働者は価値に換算して賃金以上の労働量を資本家に提供することが分かりましたが、実際、労働者に分配される財(小麦)の価値はどのくらいになるかという問題が生じます。労働1単位に直接・間接に投入された財はλ21です。労働1単位に直接投入された労働(財2)、小麦(財1)はa22、a12ですが、これらを財で評価した価値μ12は結局、μ21=λ21×a11+λ22× a21, (a11=0)であり、これが労働者に分配される財の価値です。そうするとλ12とμ12の差が生じますが、これが剰余価値m12です。同様に財1(1単位)に直接・間接に投入された労働λ21については剰余価値m21が生じますが、
m12/λ12=m21/λ21=(1-a)(1-b) ---------(4)
m12/μ12=m21/μ21=(1-a)(1-b) /[1-(1-a)(1-b)] ---------(5)
となります。剰余価値が生まれる必要条件はa<1、b<1、労働と財に同時に搾取が生まれることになります。
一般に
mij = λij - μij = (1 - λii)×aij ---------(6)
つまりλii<1の条件は剰余価値が生じること、mij>0と同等です。搾取率で見ると、財の搾取率は労働のそれより小さく
 m11/λ11 = a×m12//μ1 2< m12/λ12 ---------(7)
 となります。
 a=0、すなわち財の生産において生産対象への財の投入量が0、マルクスの言い方では生産手段に投下された資本c(=不変資本)が0ならば、財の搾取は生じませんので、その場合の剰余価値は労働から生じることになります。
実際、
 a=0のとき、m12/λ12 = 1 - b ---------(8)
となります。
マルクスは資本論の第1部第7章第1節で次のように述べています。
「・・・こういうわけで、われわれはさしあたりは不変資本部分をゼロに等しいとする。したがって、前貸しされる資本はc+vからvに、また生産物価値c+v+mは価値生産物v+mに縮小される。・・・」
つまり、不変資本cを0にすれば剰余価値mが可変資本v(=労働力に投下された財の価値=実質賃金)から生じることが明瞭になると述べています。




[2] ホームページのURLが変わりました。

投稿者: 管理人 投稿日:2017年11月 6日(月)17時00分37秒 179.112137094.m-net.ne.jp  通報   返信・引用

立川日本語・日本語教育研究所ホームページに移りました。



[1] 掲示板が完成しましたキラキラ

投稿者: teacup.運営 投稿日:2017年11月 6日(月)16時56分55秒 179.112137094.m-net.ne.jp  通報   返信・引用

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